2018年7月24日制作

事業内容や、ビジネスモデル、売上・利益の見通しなど、事業に関係する様々な情報を集約したものが「事業計画書」です。金融機関に融資を申し込む際や、出資者や知人、元同僚など協力してくれる人に、どのような事業を営むかを伝えるためにも、「事業計画書」は不可欠なものです。

事業計画書作成の流れ

考えを書き出し「たたき台」をつくる

頭の中にあるアイデアや考えをできるだけたくさん書き出し、事業作成書のもとになる「たたき台」をつくることから始めましょう。最初から完成度の高いものを書こうとする必要はありません。表現や言い回しを気にかけず、とにかく書き出すようにします。

自問自答しながら考えをまとめていく

たたき台ができれば、次は自問自答を繰り返しながら、書き出したものを読み直します。商品やサービスは顧客にとって価値あるものなのか、売上計画や経費の見通しにリアリティはあるか、事業が成長する可能性は十分かといったことを考えていきます。

家族や友人に意見を聞く

ある程度考えがまとまり、一読すれば事業計画がわかる資料ができてくれば、今度は、家族・配偶者、親しい友人などに読んでもらい、意見を聞かせてもらいましょう。自分ひとりでは気づかなかったリスクや見通しの甘さを指摘してもらいます。

事業計画書に書く内容

細かなことでもまずは書き出す

「事業計画書」に書くべき項目には特に決まりはありませんが、事業を成功に導くための資料ですから、事業に関することは細かなことでも漏れなく書き出し、それから整理していくのがいいでしょう。

事業コンセプトをひと言で

「なんのためにこの事業に取り組むのか」という、事業コンセプトを、もっとも目立つ場所に書いておきましょう。自社の使命、強み、顧客に提供する価値を一文で表現します。これは、迷った時に戻ってくる場所のようなものです。検討が進むに連れて方向性がブレていくこともありますが、事業コンセプトがしっかり書かれていれば、軌道修正もしやすいものです。

事業ドメインとターゲットとなる顧客を明確に

どのような商品やサービスを、どんな顧客に向けて提供していくか、事業の領域(ドメイン)をまとめます。ターゲットとなる顧客層と商品やサービスに親和性があるかをイメージが明確になるまで、性別、年代、職業、ライフスタイル、商圏エリアなどから熟考します。

ビジネスモデルを図解する

「ビジネスモデル」とは、会社が売上や利益を出していく仕組みのことです。だれに、どのような商品やサービスを、どうやって提供し、どうお金を稼ぐか、このビジネスモデルをはっきりと捉らえ、わかりやすく図解しておきましょう。

競合企業から学ぶ

類似した商品やサービスを提供している「競合企業」は、ライバルであると同時に、学ぶべき点もたくさんあります。どのような商品を、どの程度の価格で提供しているか、どのような販売チャネルを持っているか、ブランド戦略やプロモーションはどのようなものか、といったことを調べましょう。そして、「似たサービスを提供する競合企業があるのに、顧客が自社を選ぶとしたら、その理由はなにか?」を深く考え、自社の立ち位置を明らかにしていきます。

数年後どうなっているか、将来のビジョンを描く

自分が手掛ける事業が、5年後や10年後にどのような状態になっているかを想像します。市場がどう変化するか、顧客の動向はどうなるか、商品・サービスをどのように進化させるかをイメージし、具体化していきます。

事業計画を数字に落とし込む

商品・サービスごとに売上と利益の計画を立てる

事業計画ができあがれば、損益計算書に落としこみ、きちんと利益が出るか、継続して成長していけるかを、数字の上で確認します。月々の売上計画を立て、原価や経費、販管費の見積もりを合わせることで、利益額の見通しまで作成します。商品・サービスがひとつでなく複数ある場合は、ひとまとめにせず、各商品・サービスごとの計画を立てるようにします。顧客数、顧客単価、社員一人あたりの売上額といった数字も計算しておけば、指標として役立ちます。

初年度の月次計画と3年分のシミュレーションを作成

売上計画・損益計画は月次で作成し、月々の動きを見られるようにした方がいいでしょう。年度でまとめると大まかになり過ぎて、計画と実績との比較がやりにくくなります。季節の影響も加味するためには、やはり月次での計画が必要です。初年度の計画を月次で作成すれば、今度はそれをベースに、次の年度と、そのまた次の年度、合わせて3年分のシミュレーションをつくります。

まとめ

事業計画書の作成は一度で終わるものではありません。まずは手書きのメモでもかまいません。あれこれ考えながら、検討する範囲を広げ、最終的に事業の全体像をまとめるようにします。銀行融資の審査でも必要となる事業計画書ですが、それ以上に、事業内容と経営手法を磨き、事業を成功させるために不可欠なものだといえるでしょう。